SSブログ

日本民族は西暦3200年に絶滅するだって!? ["NUMERO Tokyo"(扶桑社)連載コラム]

 日本人女性が産む子どもの平均数を示す「合計特殊出生率」(俗にいう『出生率』)は、05年に1.25と、どん底まで落ちた。

06年はほんのちょっと回復したが、07年はまた減少しそうな気配だ。

「あら、女1人が子ども1人以上産んでるの?それなら、いいんじゃないの?」などと早合点してもらっては困る。

長期的に、日本が現在の人口水準を維持するために必要な出生率は2.07なのである。なぜなら、生まれてくる赤ちゃんの数より、亡くなる人の方が多ければ、差し引きで人口は減るからだ。いや実際、日本の人口は減り始めている。05年から「生まれる数より死ぬ数の方が多い」=「自然減」が始まっているのである。

 この「出生率1.25」が続くと、日本の人口は一体どうなるのか。ここに戦慄すべき統計がある。国立社会保障・人口問題研究所が行ったシュミレーションだ。06年現在1億2774万人いる日本人は、2050年から2060年の間に1億人を切る。そして2100年には6414万人と、何と現在の半分になってしまうのである。

 いや、これだけで驚いていてはいけない。国家間の人口移動、つまり移民がないと仮定すると、2190年に日本人は1000万人を切り、2340年には100万人を切る。そして西暦3200年には、とうとう「日本人」は地球上にたった1人になってしまうのだ。

当然1人では子どもは作れないので、その「最後の日本人」が死んだ時点で、日本民族は絶滅する。ユダヤ民族が国土を失って世界に散ったことを「ディアスポラ」と呼んだ。反対に、日本列島という国土だけはあるのに、民族が一人もいなくなるからっぽの日本を、歴史は何と命名するんだろう(というか、そんな民族、歴史上あったのだろうか?)。

 そこまで行かなくても、もう現実になった「人口減の時代」に、何が困るのか。まず、日本は「経済大国」から転落する。人口減とはすなわち、「モノやサービスを産み出す人」=労働力の減少と、「モノやサービスを買ってくれる人」=マーケットの縮小を同時に意味するからだ。つまり生産と消費がいっぺんにシュリンクしてしまうのである。法人税や所得税も減るから、自治体や国家の予算も縮小せざるをえない。医療は?老人介護は?考えるだけで恐ろしい。

 「日本は貿易立国」と社会科で習った人は意外に思うかもしれないが、日本の経済成長を支えた最大の「資源」は、巨大な国内人口だった。1868年の明治維新以降、戦争期を除いて、日本の人口は増える一方だった。1920年(大正9年)に5596万人に過ぎなかった日本人は、1967年には1億人を突破する。増加する人口は、労働力となり、生産力は向上する。そして同時に購買層としてマーケットは拡大する。そんな好循環が「経済成長」の大前提だった。

 その前提が、2005年を境にがらがらと崩れてしまったのである。

 これは脱線だが、この日本の衰退は「女たちの復讐」なのではないか、と私は思っている。1986年に「男女雇用機会均等法」が公布され、女性は男性と差別なく働けることになった。ところが、その女性が働きながら、社会の重要な資源である「子ども」を産み、育てることを、企業は、社会は歓迎しただろうか。答えはノーである。そんな劣悪な環境で、誰が子どもを産もうなんて思う?

 ちょっと話は飛ぶが、米国で「××系アメリカ人」のことを”hyphenated American”という。”Japanese-American”(日系アメリカ人)というように、二つの単語の間にハイフンが入るからである。当たり前だが、移民の国であるアメリカは、国民全員がhyphenated Americanである。

 そう。日本も本格的に「ハイフネイテッド・ジャパニーズ」の時代を迎えたのではないだろうか。インド系日本人。中国系日本人。ユダヤ系日本人。アフリカ系日本人。そうやって移民を受け入れていかないと、日本はどのみち滅んでしまうのである。国が立ち行かないのである。

 日本ハムファイターズのピッチャーに、ダルビッシュ有という選手がいるのをご存知だろうか。本名は、ダルビッシュセファット・ファリード有。父がイラン人、母が日本人である。ほらね。「ハイフネイテッド・ジャパニーズ」の時代は、もう始まっているのです。

タグ:出生率
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:妊娠・出産

nice! 0

コメント 2

吉田光利

今のままでは今から奈良時代とほぼ同じぐらいの時間帯で日本人は滅びてしまうのか、こわいですね、2190年1000万人を切る頃、今の私達の世代は、ご先祖さまになってるわけですな。
by 吉田光利 (2009-12-28 11:01) 

吉田光利

今のままでは今から奈良時代とほぼ同じぐらいの時間帯で日本人は滅びてしまうのか、こわいですね、2190年1000万人を切る頃、今の私達の世代は、ご先祖さまになってるわけですな。
by 吉田光利 (2009-12-28 11:03) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。