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さらばサラリーマンNEOまた会うヒマで [週刊金曜日連載ギャグコラム「ずぼらのブンカ手帳」]

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 今では本欄のようなふざけきった駄文を書き散らし怠惰極まる日々を糊塗する小生も、かつては憲法九条原理主義、おっとまちがえた世界恒久平和思想新聞で17年間社畜をしておりました。

平日は帝政ロシアの農奴も怠け者に見える苦役労働、土日は死体同然眠るだけのスレーブリー人生。万国の社畜よ団結せよ。だから日曜夜のあのゲロゲロディプレッシブな気持ちはよくわかる。

 ほやし!日曜夜11時からNHKが「サラリーマンNEO」の放送を始めたときにゃーぶっ飛んだね。

 だって、平成大不況&サブプライムローン危機に呻吟するニポンのサラリーマン諸兄がげろげろアワーを過ごすその時間に、カイシャをネタにしたコント番組ですぜ。

 まあわが郷土の誇る怪物コメディアン俳優、槍魔栗三助(やりまくりさんすけ)こと生瀬勝久が「書類をなめる癖のある部長の指にワサビを塗る社内スタントマン」とかあほの極みを演じるのはわかるよ。

 だがね、私の永遠のアイドル•スケバン刑事南野陽子はブチ切れたオバチャンになって暴れてるし、ピカピカに光ってた元祖巨乳スター宮崎美子は嫌みなオカンになって20代の娘に毒気を吐き散らしてるし、東宝正統派二枚目スター宝田明はアブないイカレポンチ社長だし、中田有紀アナウンサーは眉ひとつ動かさず共演男優をイジメる残虐冷血サド女だし。

 あううう。いいのかみなさまのNHK。ホントにいいのかまっすぐNHK。

 いや、それだけならコメディにはクソうるさい小生があれほどはまらなかった。

 サラリーマンNEOがすごかったのは、NHKそのものをおちょくり対象、つまりセルフ•パロディにしちゃったところなんだわ。

「昼寝スペースでサラリーマン客の熟睡のために『退屈な上司』が導入されました」なんてうそニュースをまじめくさって読み上げるスタジオはどう見ても本物のニューススタジオ(だから背景に『これはコメディ番組です』と書いてある)。

 じじむさいオッサンが出てきてコントについて原稿棒読みで解説する「コントを読む」って、ニュース解説「あしたを読む」のパロディだろが。

 ハゲ、ちょんまげ、ヒゲのおっさん3人がピアノの伴奏で繰り広げる「テレビサラリーマン体操」って、ちょっとあんた、日本放送協会もサバけたもんだね。かつて1970年前後にイギリスの公営放送BBCが放送したギャグ番組「モンティ•パイソン」にやっとジャパンも追いつきましたかね。ナーイス。

 なーんて。そう思ったけど、やっぱ違うね。

 これだけ大暴れのサラリーマンNEOも、政治家のおちょくりにだけは手を出さないんだよね。

 一度「会社の王国」(何のパロディかわかるね)ってコントで「困った上司編」の中に、ライオンみたいなグレイヘアーの長髪、灰色の背広で「まあみんながね、それぞれ力を出し合って」とかゴタクをモゴモゴつぶやく「一見もっともらしく聞こえるんだが結局何言ってるんだかわかんない上司」が出てくる。

 これどう見ても、俳優の小泉孝太郎のパパで内閣総理大臣だったオッサン(名前忘れた)ですわな。

 だが解説は「ほひふひ劇場型上司」って氏名部分が音声も文字も消されてる。

 グエヘヘヘ。

 ま〜このオッサンが任命する総務大臣がNHKの予算も役員人事も握ってますからね〜。剣呑、剣呑。

 同じ公営放送でも「モンティ•パイソン」じゃ連邦大臣が施政方針演説をしながらストリップを踊っていたし、内務大臣はピンクのワンピースに白いハイヒールの女装で住宅政策を語っていたんだがね。

 あ、そうか。「ほひふひ」コントそのものが、政治家に逆らえないへなちょこNHKのおちょくりってことかね。

 ウヒヒ。それなら笑えるし許したる。

(冒頭の画像はネットに落ちていたのをあまりに笑えたので筆者が勝手に拾って貼付けたものです。サラリーマンNEOとは無関係でした。でもサラリーマンNEOもこれくらいがんばってくれればよかったのにと思います。お詫びして訂正します)


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